『向日葵の咲かない夏』がとても酷い読後感だったので、道尾秀介さんの作品はもう読みたくないと思っていました。
でも、『向日葵の咲かない夏』と一緒にこの『片眼の猿』を買ってしまっていたので、捨てるのももったいないと読む事にしました。
結論から言えば、ハードボイルド風味の探偵もので、とても面白かったです。
小説ならではの手法で隠されていた事実が、最後にまとめて明かされます。
その点で『向日葵の咲かない夏』と同じ作風ですが、ホラー的要素がないので楽しく読めました。
帯に「このミステリーがすごい!2009年度版」作家別投票第1位と書いてあったので、フラフラと買ってきました。
ミステリーというから本格推理かと思ったら、京極夏彦さん風の不思議系ミステリーでした。
序盤から興味を引く出来事が次々と発生し、グイグイ読ませます。
そういう意味で物凄い筆力だと思いますが、気味の悪い描写がたくさん出てくるので、ホラー系が大嫌いな私には少し読むのが辛い内容でした。
死んだ人が蜘蛛になって生き返る、という設定はどうやってオチをつけるのだろう?と思っていたら、意外な形で終わって驚きました。
そういう世界観だと思うのが一番良いのでしょうが、個人的には夢オチの方がまだ精神的に楽だったような気がします。
読んでいるとアレレ?と引っかかる場所が何箇所もあり、それらの伏線が最後に一気に綺麗に回収されるのは上手いなあ・・と感心しました。
ただ、物語的に仕方ないのかもしれませんが、主人公が小学校の4年生という設定には少々無理があったように思います。
最後の方は、「小学生がこんな事を言えないでしょう・・」と突っ込みを入れたくなりました。
読む事には夢中になれたけれど、読後感は非常に悪かったです。
どぎついマイナスの感情を一気に突きつけられたような気分でした。
久しぶりに読んでいて辛い作品でした。
何が辛いかというと、原田さんの台詞や行動を読むのが辛いです。
実際にこんな人はいるのでしょうか・・?
幸いにして、私の周りにはいないけれど、私が遭遇していないというだけでいるのかもしれません。
誰の中にも「毒」の部分はあると思いますが、こういう「猛毒」を撒き散らすような人とは正直関わりあいたくないので、フィクションだとしても読むのが苦痛でした。
物語としては、相変わらずぐいぐいと読ませてくれて、面白かったです。
うんうん、と頷きながら読む箇所も多かったですが、一つだけ全く意味の分からない部分がありました。
意味が分からない、というよりは、私の頭では意味を理解出来ない、と言ったほうが正しいのかもしれません。
『名もなき毒』 p249
「飢えているんだ。それほど深く、ひどく飢えているのだよ。その飢えが本人の魂を食い破ってしまわないように、餌を与えねばならない。だから他人を餌にするのだ」
何度も何度も読んだけれど、ここだけ理解できませんでした。
「その飢えが本人の魂を食い破る」って、どういうことでしょうか・・・?
自分を毒の犠牲にしないために他人を犠牲にするということ・・・?
どうしても、ここだけが理解できません。
いつか理解出来る日がくるといいなぁ・・。
『鋼殻のレギオス』という小説が人気があるらしいということは知っていたのですが、特に興味も無く読んだ事がありませんでした。
ところが、色々な書店でマンガ版が面陳されているし、アニメ化もされたようなので、ためしに買ってみる事に。
現在3巻まで出ているので、3巻まで読みました。
原作は読んでいません。
で、内容ですが、学園ラブコメアクションファンタジーとでも表現したくなるような作品です。
作画担当の清瀬のどかさんのタッチが非常に繊細で、女の子がとても可愛く描かれています。
少しアクションの描き方が雑・・というか、書き込みが足りなくて何をやっているのか分かりづらいところがありますが、巻を進めるにつれて上達されているようです。
非常にツボだったのが、3巻のミーテッシャ。
ミーテッシャ・・・いいよ・・・ミーテッシャ・・・。
フリーシーという名前?の羊さんも捨てがたい・・。
フェリやメイシェン、リーリンも可愛いと思いますが、私はニーナが一番好きです。
強いとかカッコイイとかではなく、真っ直ぐひたむきに努力する人は応援したくなります。
面白かったので、4巻以降も購入しようと思います。
一言で言えばドタバタコメディ。
良くも悪くも先の展開が読めまくるので安心して読んでいたら、本編最終ページのあまりのブッ飛び具合に、本気で大声を出して笑わせていただきました。
主人公の気持ちが乱高下しまくるのに釣られて、あれよあれよという間に読み進められます。
とてもテンポが良くてサラリと読めるのが、須堂さんの作品の素敵なところなのかもしれません。
いつの間にか続編が出ているようなので、読んでみようと思います。
同名のゲームの小説版です。
私は、ゲームは未プレイ状態。
「女の子の手を引いて城から逃げるだけのゲーム」ということだけは知っていて、以前から気になってはいたものの、結局プレイしませんでした。
その前提でですが、私個人的には楽しめました。
宮部さんの作品は描写がとても丁寧なのが好きなのですが、本作は情景描写の部分で威力を発揮して、小説を読みながら目の前に景色が展開されているような錯覚を味わいました。
「城から逃げるゲーム」ということを知っていたせいか、正直なところ一部は少々退屈で、読み進めるのが辛かったです。
でも、二部で城に場面が移ってからはどんどん読み進めて一気に読み終わりました。
機会があれば、ゲームのICOもプレイしたいものです。
ゲーム自体はプレイしたことがありませんが、植松伸夫氏の音楽が好きなのでCDだけ購入しました。
全体的にロックですが、完全にロック!というわけではなくて植松節が効いていてニヤリとさせられます。
コード進行とか難しいことは分からないけれど、音のつなげ方が相変わらず上手く、聴いていて気持ち良いです。
